盛ル。その3 砂肝のアチャールに新玉ねぎのアチャール

インド製のステンレスの器をいくつか持ってはいるものの、実はあまり出番が無い。ステンレス食器初体験は中学校の給食のだ円皿だったと思う。スプーンやフォークが響く金属感に馴染めなかった思い出だ。さて、今回取り出したるこの器、きっとサンバル(インドの豆スープ)とチャトニ(インドのたれ?ディップ?)でも入れる為の器でしょう。小さめなので、ご飯とカレーでないことは確か。いや、ミニカレー用かも?無い無い。プレスのズレがおおらかで可愛らしいのに、2つに分かれているせいか、意外と使い方が浮かばない。最近、アレとアレを一緒に食べたらおいしかったので、是非試してみようと思う。

砂肝300gは蝶々のような形のまま銀皮も取らずに、ひたひたの水と共に圧力鍋で5分、もしくは沸かした湯に入れて20分ほど茹でる。共に冷めるまで自然放置する。茹でた砂肝は薄くスライスしておく。フライパンに大さじ1の油とクミンシード小さじ1/2を入れ火にかける。クミンシードが茶色く色づいたら、にんにくすりおろし小さじ1/2個分、ターメリック小さじ1/4、カイエンペッパー小さじ1/2、塩小さじ1/2、スライスした砂肝、レモン汁大さじ1の順で入れ、2-3分炒める。仕上げに黒こしょうを挽く。出来立てよりも、半日から一晩以上寝かせた方がおいしい。

新玉ねぎ(無ければ普通の玉ねぎや赤たまねぎでも)は、薄くスライスして、カイエンペッパー、塩、レモン汁で和える。ここではあまり辛くせず、あくまでも砂肝の引き立て役に徹して。これは出来立ても翌日味が馴染んだのでもおいしい。焼き魚等々、色々なおかずに合う。

※アチャールとはインドのピクルス=漬け物の事で、去年訪れたケララ州コチの巨大スーパーでは、多種のピクルスが売られていた。


今月の器

ステンレス皿 22cm×12cm インド製
東京のエスニック雑貨屋で¥350くらい

 

 


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中村宏子/料理家
レシピやお料理にまつわるエッセイを執筆。
ケータリング、イベント出店など。

作ることと美味しいものに目がない。台所を実験室に、五感を総動員して食べ物と向き合う。料理や食事の途中で感動の瞬間を見つけたら、すぐ写真に撮っている。食材から感じる季節、器や道具、そして料理する…エッセイを通じて、”日々作って食べること”のきっかけになったら嬉しい。

 

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Author Little TAO