盛ル。その8 マカロニだけのグラタン

レトロなピンク色のボートみたいなグラタン皿。物心ついた時からこのグラタン皿は実家にあって、たいていは鶏肉と玉ねぎの入ったマカロニグラタンが供された。粉のホワイトソースミックスと乾燥マカロニ(それは後に、茹でなくてもいいマカロニになった!)がセットになったあれだ。よくも悪くも便利な時短料理の素が出回り始めた時代だったのだからしょうがない。しかし素など使わなくても、缶詰を買わなくてもホワイトソースはとても簡単に出来る。

 

2皿分。マカロニ80gを表示通りに茹でる。その間に、鍋かフライパンにバター25gと小麦粉25gを入れ、木べらで混ぜながら弱めの火で1分ほど炒める。ここへ300ccの牛乳を少しずつ加えて伸ばしていく。いっぺんに入れるとダマになるので少しずつ入れる。塩小さじ1/2、白こしょう少々(無ければ黒こしょうでも)、ナツメグ少々(省略可)、月桂樹の葉っぱ1枚を入れて、ぼこぼこと煮立って来たらホワイトソースの出来上がり。茹で上がったマカロニを入れて混ぜる。油を塗ったグラタン皿に入れて好みのチーズを散らし、余熱無しで250℃にセットしたオーブンで15分ほど焼く。もしくはオーブントースターでおいしそうな焦げ目が付くまで焼く。

最初は物足りなく思えるこのグラタンにはタバスコソースが必須。シンプルながら病み付き味で、あっという間に平らげること請け合い。

 


今月の器
グラタン皿 21cm、高さ4cm

 

 


 

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中村宏子/料理家
レシピやお料理にまつわるエッセイを執筆。
ケータリング、イベント出店など。

作ることと美味しいものに目がない。台所を実験室に、五感を総動員して食べ物と向き合う。料理や食事の途中で感動の瞬間を見つけたら、すぐ写真に撮っている。食材から感じる季節、器や道具、そして料理する…エッセイを通じて、”日々作って食べること”のきっかけになったら嬉しい。

 

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Author Little TAO