はじめまして、鈴木啓子と申します。
Little Taoで氣功やアーユルヴェーダのワークショップなどを通じて、
東洋医学の面白さ、奥深さをお伝えしてゆきたいと思いっています。
さて、皆さんは氣功というとどんなイメージをお持ちでしょうか。
ひと昔前(もっと昔くらいかも?)は、
手から氣を出して相手をふっとばす、のような
アクロバティックな面が注目される時代もありました。
なんとなく中医学の体操の一種では、くらいに
思っている方もいらっしゃるかもしれません。
氣功は道教という中国の伝統的な哲学から生まれたもので、
その中心的な概念となる「道」=「Tao」とは
すべての命の根源的な真理を指しています。
このアトリエの名前にもなっている「Tao」とはそんな意味があるのですが、
この「道」を体得するために氣功(練丹術)を用いて、
不老不死の肉体を手に入れることを究極の理想としています。
「氣」という文字は
上の部分がたなびく雲=陽を表していて、
下の部分、米の文字が大地=陰を表しています。
中国の思想の中で欠かせない「陰陽」がひとつになった文字です。
この「氣」は、なんなのかと言うと「エネルギー」のことです。
氣功的な考え方では、この世の中に存在するすべての植物や動物、
鉱物、そして生命を持っていない物質も
すべてがエネルギーによってできていると考えます。
元氣(大元の氣)からエネルギーが集まることで「生」となり、
その氣が散じる、つまりエネルギーがなくなると「死」になります。
「死」の後は元氣に還ってゆく、と考えられています。
元氣は生まれる前です。と同時に死んでから後でもあります。
なかなか面白い生命観だとは思いませんか?
古代の人々は生命を通して、宇宙的な真理を探求していたのだと思います。
生命の誕生や死後のことなど、現代の科学で解明できている部分はそれほど多
くなく、
人智が及ばない部分が多い、壮大なものなのだろうと思います。
生命って面白いのです。
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