ズボラ金継ぎ 道具と工程

How to ZUBORA KINTSUGI

漆を使わない、金継ぎ、銀継ぎ。
不器用な方、ズボラな方でも修復可能です。

ワークショップに参加していただいた方の覚え書き用に作成したページです。


必要な道具、材料

  • 基本:2液樹脂接着剤/ベンガラ粉(または食紅など)/竹串/ガムテープ(ま たはガラス板など)/金箔(または金粉、銀粉など金属粉)※金属はいろいろな配合があるので注意して購入してください。/コットン/除光液
  • 埋める、パーツを作る等:エポキシパテ/カッターや彫刻刀など/耐水性サンドペーパー/細 筆・平筆/
  • ヒビどめ:瞬間接着剤

欠損の状態を把握する

  • ほつれ:小さなかけの状態(チップ)がいくつあるか。
  • 欠け:大きな欠損か、破片が揃っているか。
  • にゅう:線状のヒビがどこまで入っているか。
  • 割れ:割れている状態。パーツが揃っているか。

工程

  • 小さな欠けの場合
  • 2液樹脂接着剤を混ぜる。硬化剤を少し多めにする。
  • しっかり混ぜてからベンガラ粉を投入。柔らかいうちはダレるので気 を付ける。固まってくる時間をしっかり見てる。
  • ベタベタが落ち着いてき たら金箔をのせてコットンではたく。
  • しっかり乾燥させてから使い始める。(24時間以上放置)

  • 割れの場合
  • 2液樹脂接着剤を混ぜる。硬化剤を少し多めにする。
  • 接着してしっかり乾燥させハミ出した部分を整える。
  • 固まったら削って整える。
  • 2液樹脂接着剤とベン ガラ粉を混ぜたものを除光液で薄め筆で塗る。
  • 割れは割れ目のうえ をパテは表面を覆うように塗る。
  • ベタベタが落ち着くのを待ち金箔をのせてコットンではたく。
  • しっかり乾燥させてから使い始める。(24時間以上放置)

  • 大きな欠けの場合
  • エポキシパテをしっかり混ぜ、柔らかいうちにカタチを整えたり穴、隙間など埋める。
  • 固まったら削ったりヤスリをかけたりして整える。
  • 2液樹脂接着剤とベン ガラ粉を混ぜたものを除光液で薄め筆で塗る。
  • 割れは割れ目のうえ をパテは表面を覆うように塗る。
  • ベタベタが落ち着くのを待ち金箔をのせてコットンではたく。
  • しっかり乾燥させてから使い始める。(24時間以上放置)

金継ぎ後の取扱

  • 完全に硬化するまで約24時間放置。
  • 熱した高温の油などかけない。
  • 電子レンジ、オーブン、食洗機、直火、使用不可。
  • クレンザー、たわし、粗いスポンジなど使用しない。
  • 洗剤はOK。漂白剤はNG。
  • 優しく手洗いして可愛がってください。
  • 剥げてしまったら再度金を貼り付けられます。

「金継ぎ」は、陶器などの割れや欠け、ひびなどを修復する日本の伝統 的な修復技法です。
金継ぎの技法は、割れたり欠けたりしてしまった陶磁器や漆器などを 漆で修復する方法です。漆は、ウルシ科のウルシの木から採れ、乾燥させると非常に強力な硬化作用を持ちます。
この技法の歴史は古く、漆で継いだ跡のある土器が縄文遺跡から発 掘されています。割れや欠けを修理して使う考え方は、古代から日本 人の暮らしの中にあったものであることが明らかになってきています。

今のような金継ぎ技術が誕生したのは400年以上前の安土桃山時 代から江戸時代ごろ、「茶の湯」の時代。傷跡を「景色」としてとらえ、 継ぎ目を金や銀などの金属粉で装飾していきます。

現代金継ぎとは

漆の代わりに樹脂接着剤を応用し、時間短縮を可能にしました。 仕上げの表面には純金、銀、真鍮など金属粉を使用し1日で仕上げる事ができます。 本来なら半年ほどかかり根気のいる作業となりますが、初めての方でも楽しんでいただける方法をご紹介しています。

Author Little TAO