Little TAO | Newsletter #13

楪(ゆずりは)のこと
植物のディスプレイやワークショップなど、植物の楽しさを身近に感じさせてくれる「ゆずりは」の西 美奈さん。
ゆずり葉という植物は、植物の葉の性質である「古い葉が落ちても新しい葉が生えてくる」という事象の象徴のような植物で正月飾りに縁起物としてご存知の方も多いかと思う。 葉が代替わりする様子を代々家督を譲っていくことになぞらえ、子孫繁栄の祈りが込められている。


遡ること昭和初期から中期にかけ、茨城県古河市にて「江原商店」という陶器のお店を「楪」西美奈さんの祖父母が営んでいた。その娘達(西さんの母方姉妹)は跡を継がずしばらくお店は放置されたままだった。それを孫の西美奈さんが受け継いだのである。金継ぎで何度か呼んでもらった事があるが、平屋で中庭のある素敵な日本家屋だった。

庭を挟んで手前はお店で、奥が住居。昔ながらの商店の作りで、お店部分の奥の方は小上がりになっていて「ちょっとお茶でも飲んできなさいよ」というスタイル。左手の方は通路になっていて、天井まで棚があり大きな壺から、お猪口まで、昭和のデッドストックがぎっしり詰まっている。どんな理由とタイミングで辞められたのかは聞いたことがないけれど、奥からおばあちゃんが笑顔で出てきそうな雰囲気だ。

2012年、店主はそこに植物を配し、店名を「楪」として再び息を吹き返した。植物と瀬戸物のお店だ。地元でも繋がりができ、東京と古河を行ったり来たりしながら開店していた。しかし数年後、老朽化や土地の問題がありやむなく取り壊しの末路となった。だいぶたくさんの物を泣く泣く処分したときいた。それでもやっぱり処分しきれないものをストックしていて、その中から毎年セレクトして小陶器市にも出品してくれている。


残念ながら古河のお店にはもう行けないが、祖父母が大事にしてきた瀬戸物と植物はとても相性が良い。これからも「楪」がどんなふうに変わっていくのか楽しみだ。





Little TAO_Tsuneda



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▶︎ワークショップ 予約受付中!
講師:楪 西美奈
徐々に色味が変わる変化を楽しめるよう青刈り(青いうちに刈り取った藁)を使います。橙や金柑、みかん、ウラジロ、など自分好みにアレンジ して輪飾りや玉飾りにも。

開催日: 12月 9日 (土)  ◉ 要予約
時 間: 11:00〜12:30 / 13:30〜15:00  

▶︎1 申込みで、1しめ縄です。     
お二人参加でひとつずつ作りたい場合 2 お申込みください。
お一人様の参加も大歓迎です!


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Author Little TAO