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牛乳屋さんのお話
10月6日から15日まで『小陶器市』を開催いたします。
出店者のお一人、牛乳屋さんのお話。

東京でのお仕事をやめてご実家の牛乳屋さんを継ぐためにUターンされた方。そう牛乳を毎朝毎朝、配達するお仕事。いまではだいぶ配達先がへちゃったけどね、待ってる人がいるんですよ。と、言った。一人暮らしのおじいちゃん、おばあちゃんの安否確認もあるし、会うのを楽しみにしてくれるひともいるそう。なるほど。訪ねたことはないので、どんな景色なのか想像でしかない。おじいちゃん、おばあちゃんは、きっと小さな畑を持っていて採れたてのトマトをくれるのかもしれない。


そんな牛乳屋さんが金継ぎのワークショップに来てくれたとき、素敵な染付けのお皿を持っていらした。そして、蔵に使ってない食器がたくさんあるんですよねー。と、言っていたのを思い出し「小陶器市」にお誘いしたのだ。送られてきたのは、染付けのお皿や漆塗りの屠蘇の盃(3段!)や、茶碗蒸しの器(もちらん蓋付き!)など。親族がお正月やお盆、法事に大勢あつまって料理をふるまうのが当たり前だった時代にセットで準備されていたのがうかがえる。正直、茶碗蒸しセット売れるかな………と思っていたが、完売した。
何が売れるのか、まったく見当がつかない。


わたしはこの牛乳屋さんの蔵にあった屠蘇の盃を小皿として愛用している。漆塗りは敷居が高いなと思っていたけれど、安かったので気軽に使ってみるために購入。これが意外と予想以上に良かった。盛るだけでなんでも美味しそうに見えるし、普通のお皿と同じように洗って置いておいても問題ない。そして軽い。ただ、陶器と重ねると高台があたって傷がつくのだ。これにはちょっとだけ涙して、置き場所を変えた。

こうして、わたしの漆器への敷居はだいぶ低くなり、楽しみがふえた。牛乳屋さんの先代には苦い顔をされるかもしれないけれど、移り変わる時代の中で使われ続けられる事は製作者冥利に尽きるのではないかしら?などと勝手に妄想している。今年はどんな掘り出し物がくるのか楽しみにだ。


余談だけど、空き家もこれくらい気軽に住めれば少しは過疎問題が解消されないかな。


Little TAO_Tsuneda    




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▶︎『小陶器市』2023.10.06-15

Author Little TAO