気功のお話しでもうひとつ、
陰陽五行思想とは別に大切な概念があります。
それは、アーユルヴェーダやヨガなどでは「チャクラ」、
気功の世界では「丹田」というエネルギースポットのことです。
チャクラは7つありますが、丹田は3つです。
まず1つ目の「上丹田」は眉間にあり、西洋医学的には松果体がある部位です。
ここは体の各部位をコントロールする司令塔のような役割を果たしています。
そして胸の中央にある「中丹田」。
西洋医学では免疫を司っている胸腺がある部位になります。
そして、気功の世界では一番大切だと言われている「下丹田」があります。
お臍の指三本分下にあり、女性では子宮、男性では精巣がある部分であり、
まさに生命が生まれる部分でもあります。
気功の練習をした後する「収功」は、練習で得られた気をこの下丹田に収めます。
すべてはこの下丹田から始まる、というのが気功の考え方です。
この3つの丹田を繋ぐことで身体が完全に一致して
五臓も整ってゆくと考えます。
気功のワークショップで行う童子功ではこの3つの丹田を繋いでゆきます。
私も気功を始めた当時は「気」とか言ってもよくわからないし
でも、まぁなんだか気持ち良いから続けてみようか、
くらいの軽い気持ちでした。
気に対して敏感な方というのは一定数いらっしゃって
最初からすごく感じる方もいれば、私のように鈍感な方もいらっしゃいます。
そんな私が気功を続けている中で、
気を感じられるようになってきたときに収功をしている時に
下丹田にエネルギーが注入されている感覚を感じるようになりました。
古代から続いているインドと中国の生命哲学の中に
共通する概念が多いのはとても興味深いことです。
気功の「氣」はエネルギーのことだし、
目には見えないけれど人間は様々な形でエネルギーを取り込み、
使い、そして交換しあって生きているんじゃないでしょうか。
できればいつでもいいエネルギーの状態で
生きてゆけたらいいなぁ、と思います。