Little TAO | Newsletter #44 FROM ENGLAND

英国ガラスボトル
みなさんGWを如何お過ごしでしょうか?リトルタオは通常営業、水木曜日は定休日です。

今回は “アップサイクルシリーズ” アンティークの英国製ガラス瓶 のご紹介です。
本来であれば廃棄されるはずだった、アンティークなボトル。ご縁があってリトルタオにやってきました。ガラス瓶の欠けたところにヤスリをかけ滑らかに、それから水拭きをして注ぎ口を蜜蝋でシーリングしたり金継ぎで補修したりしました。触れるのが危なかった口元が滑らかになり新しい姿へと変容しました。19世紀イギリスのワイルドな文化の痕跡(*下記参照)を、古来の素材や現代の技法で修復するという百年超えミッションは、なかなか楽しいものです。

*アンティークガラスの特徴
19世紀末から1920年頃にかけてイギリスで主流だった「2パーツ・モールド(二分割型)」という半手吹き・半機械的な製法で作られています。サイドの継ぎ目(シーム)、「気泡」と「ゆらぎ」、不純物によるアクアブルーが時代を象徴しています。1920年代以降に完全自動製瓶機が普及すると、気泡や歪みのない均一な透明ボトルが大量生産されるようになり、「不完全ゆえの美しさ」を持つ製法は姿を消していったそうです。

口の部分(リップ)は製造時のままで荒い切りっぱなし「Sheared lip」のものもあります。「Burst top」なんて言われてたりもしてリップ壊したら瓶の中にガラスの破片入るよね?と不思議に思って少し調べてみました。

当時の封印:17世紀以降、ヨーロッパでワインやウイスキー、薬品などの瓶を密封するために、蝋が一般的に使われるようになりました。「Wax Cap」です。当時はコルクの品質が不安定だったため、酸化を防ぐためにボトル口を丸ごと蝋で覆う技術が重要視されていたようです。

開封の儀:使う人々はその蝋を剥がしたり、癒着した栓を抜くために口の周りを叩いたりすることがあったのではないか。その際に口が欠けてしまうことが多かったため、「割って使っていたもの」というところがクローズアップされたのかなと腑に落ちました。
でも薬とかソースの中にガラスの破片とかコルクが落ちるのはちょっと嫌だな、、と思いますが、どうしていたのかとても気になります(知っている人がいたらお知らせください!)。

手工業から機械製造へと切り替わっていく時代の中で、早くたくさん安く作るというミッションをかかえ、荒々しい切りっぱなしという工程が生まれ、完全な手吹きではない半機械製法のゆらぎが本当に魅力的で、その時代でしか生まれなかったガラス瓶です。量産品なのに、同じものがない!という面白さ。

ラベルがあれば何が入っていたとか、誰が販売しているか、ロンドンの会社なんだなとか、南西部の街なんだとか、人間用なのか、動物用なのか等という情報も得ることができます。
どれも愛らしいガラス瓶ですが、時代背景とともに楽しんでいただけると嬉しいです。


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